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学園に伝わる七不思議の謎
時ノ台学園には、いつからか分からないが「学園の七不思議」というものが信じられている。
そしてそこに呼応するように、七不思議の元には「不思議な時計」が置かれていると噂されている……が、
ほとんどが謎に包まれており、真相は不明。
伝え残る内容を整理し、その要点をまとめると以下の通りである。
①学園に伝わる七不思議を解〈 と、時計が手に入る
学園には、すでに時計を保持している人たちもいるらしい〟
(七不思議を解いて手に入れたのか等、詳細は一切不明でぁる)
時計の能力を使うためのル一ルと思われる七力条が伝わつておリ、そのル一ルの中においてのみ、時計の
能力を使用することができる~
②時計には、時を操る不思議な能力があり、その能カは持ち主によって変わる
その能力は、大まかには関連する七不思議の内容に左右される。保持者によつて最終的な能力には
個体差が生まれるが、どのような形で発見するかは、使用するまでは分からず、また規則性等の詳細も
一切不明である。
③ 七不思議を全て解き、七つの時計を集め
ると、何か大きなことが起こるら しい
こ れについては、 一切の惰報が謎に包ま
れている。
ただ一つ分かつていることは、七つの時
計を集めた人物は未だかつて現れていな
いということ。
そして、 その七不思議に連動するようには同じく「学園の七箇条」と呼ばれる伝承が伝わっている。
学園に伝わる学園の七箇条
七不思議に呼応するように、時ノ台学園には、『学園の七
箇条』と呼ばれる伝承が伝わっつている。
まるで、学園に残る「不思議な力を持つ時計」と、「七不
思議探し|について警鐘を促すような内容であるが……
詳細は不明である。
学園の至る所に張られている、学園の七箇条の伝承内容
は以下の通りである。
1 七不思議は、少女から少女へと伝えることく
2 七不思議を知る少女は、七不思議のことをにしてはならない
3 七不思議が話題になるとき、『し一っ』と注意する
4 七不思議を言い当てられたとき、時計は力を失う
5 七不思議の持ち主を言い当てた者は、七不思議の主になる
6 七不思議の持ち主は、人知れず七不思議を広める義務を負う
7 控を破れば、和死神が大切なものを往うだろう一一
この詳細はすべてが謎に包まれているが……七不思議探しには何かしらのリスクが伴うものであると言う
ことが窺い知れるだろう。
七思議探しの具体的内容とは……?
ほとんどの事象が謎に包まれている七不思議。
ことでは、数少ない情報の中で伝え聞く『おやすみガーデン』と呼ばれる七不思議の内容を紹介しよう。
「おやすみガーデン』
聞える寝息は庭のなか。
息もできない夢のなか。
動けないから眠るだけ。
助けて助けて繰り返す。
動けないから繰り返す。
その内容の発生源は、学園の中庭。
生徒の憩いの場所になっている中庭では、仲のいい2人でいると時間が経つの
がゆっくり感じるようになり、、やがて、気持ちよく眠ってしまいそうになる。
そして気がつくと、横に3人目の誰かが一緒に眠っている……らしい。
主人公達は、これらの情報と実際に体験をした人の証言などを元に、実際に七不思議探しを行う。
しかし、七不思議探しをしているのは主人公達だばけではなく、同じく活動を行う別組織の存在もあるよう
だが……。
時計の能力と、七不思議の関連性
時計の持つ不思議な能力。
その力の根源として、時ノ台学園に根付ぐ学園の
七不思議が大きぐ関号しているらしい。
そして、まことしやかに囁かれる一つの噂。
七不思議の現象と、実際に発現する時計の能力に、
一貫性があるということ。
それを頼りに、智は七不思議探しを始める。
すると、智の持つ
―過去に撮影した写真の現在の状態を写し見る―
という能力と、学園に伝わる七不思議の一つ「おもいでアルバム」の現象、
―卒業写真の今を映し出し、見たものを不幸にする―
という内容が、見事に一致することを突き止める。
そこから智は、七不思議が噂として風化してしまうのではなぐ、数十年の時間が経過しても生徒の
なかで消えずに伝わつている原因、そして、多少形を変えつつも、絶えず学園内で起こる不思議な
現象に、何か外的なカが作用しているであろうということを考える。
そしてその推理の先にある一つの結論。"七不思議の元には時計の存在があるのではないか"という
ーつの仮説を智は導き出す。
時計の能力と、七不思議の関連性
時計の発現する能力は、上でも触れたとおり大まか
には七不思議に左右されるが、最終的には個人の性
格なごど、複合的な要素によつて決定される。それが所
有者が変わることにより、七不思議側にも作用され、
学園に伝わる七不思議に変化を与えている一因であ
ると考えられている。その結果、七不思議は変化し、
風化せずに今に至るまで学園の最大の謎こして生徒
達の間で嘱かれ続ける一つの要因となつている。
ここでは、智に発現する能力一過去に撮影した写真の現在の状態を写し見る一
その能力に呼応する七不思議"思い出アルバム"の内容を具体的に取り上げよう。
あの日のあなたは今日の誰
いつしか私ほどこの誰?
あなたはどの日へ行きました?
昨日の日づけ、今宵の別れ、明日の婚儀。
別れたくない、離したくない、離れたくない。
だから。
閉じこめてしまいましょう、私とあなたを写真の中に。
古びても、すり切れても、それでもなくならないように。
どうだろうか。
ここからも、学園に伝わる七不思議ご発現する能力に近いものがあることが窺い知れるだろう。
心理戦で展開される推理ゲーム
まず第一に、七不思議探しについて困難としている要素が、その「閉鎖性」である。
ここまでに述べられているとおり、七不思議の内容はほとんどが伝えられていない、。
それの原因として挙げられるのが、「七不思議の七箇条」による制約である。
七不思議に呼応する時計を入手する
だための方法はーつ。
それは、「時計を奪い取ること」。
だが、時計はただ物理的に入手する
のではその能力を活用することはで
きない、。
その具体的な方法、それは
七箇条の制約に則り、相手の時計に呼応する七不思議を言い当てる」ことである。
だが、学園に伝わる七不思議は、そのすべてが明らかになつていない。
そして時計保持者は、時間を操る様々な能力を保持する、よっつてその能力を独り占め
しだたいと考える。そんな心境の中、七不思議の名前が世に知れ渡ること、それ自体が
時計保持者からしてみれば命取りになる。そのため、時計と共に七不思議の話題が表
に出てくることはほとんどありえない。そしてそれが時計の複数保持を困難とし、今
に至るまでの長い間、時計探しが進展しない理由こなつている。
だが、誰かは必ず七不思議のことを知つている。
そうでなければ、内容はいつしかが忘れられ、時計の能力が失われてしまうのだから。
よつて、七不思議探しは、物理的に探すのではなぐ、心理的に探す心理戦「推理」の
要素が自然強くなつてぐる。